《楽曲解説》
この作品は2014年12月27日に東北大学百周年記念会館川内萩ホールで開催された、ザ・ウインド・オーケストラ仙台創立20周年記念、第31回定期演奏会にて初演されました。
この作品の着想は俵屋宗達の風神雷神図屏風にありますが、同団ティンパニー奏者をフィーチャリングしたものへと構想が進み、それが団体の名称とも結びついてこうしたタイトルとなりました。ですからそのサウンドの源である息を自在に駆使する管楽器奏者を風神と考え、それに対峙する太鼓や鍵盤の演奏者を雷神としました。
音楽全体は、打楽器が鳴り響く嵐のような前半後半と、それに挟まれた、穏やかな中間部とで構成されています。
風神雷神が大暴れする部分には木管楽器群に半音音階が多用され、ロックやフュージョンのリズムが使われた金管打楽器群も特徴的です。また中間部ではきわめて和声的に音楽が書かれ、四声体が多声的に扱われています。中間部の最後にあるフルートのソロは花伝津として演奏者の自由に任されています。
実はこの曲、私としてはマーチングにショーアップされる予感もあり、風神雷神たちがステージやフロアで大活躍することを、今後も楽しみにしていたいと考えています。(内藤淳一)
タイトル:風神〜The Wind, featuring 雷神〜The Orchestra
作 曲:内藤淳一
演奏時間:約9分20秒
難 易 度:4
Tp最高音:五線外B♭
レーベル:ティーダ出版
楽器編成
Piccolo
Flute 1/2
Oboe
Bassoon
E♭Clarinet
B♭Clarinet 1/2/3
Alto Clarinet
Bass Clarinet
Contrabass Clarinet
Alto Saxophone 1/2
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
Trumpet 1/2/3
Horn 1/2/3/4
Trombone 1/2/3
Euphonium
Tuba
String Bass
Timpani(要5台)
Temple Blocks
Tom Toms
Snare Drum
Hi-Hat Cymbal
Bass Drum
Suspended Cymbal
Gong
Glockenspiel
Xylophone
Vibraphone
Marimba
Tubular Bells
Piano
▼スコアサンプル
演奏:札幌大谷大学ウインドオーケストラ
指揮:井手詩朗
発売:ティーダ出版
録音:ワコーレコード