「ハイドンの主題による変奏曲」は、ブラームスが「聖アントニウスのコラール」をもとに作った変奏曲です。
曲は、主題(聖アントニウスのコラール)、第1変奏〜第8変奏、終曲 の計10曲で構成されています。中でも「終曲」が最も規模が大きく、今回はこの「終曲」を小編成吹奏楽向けに編曲しました。低音で最初に提示されたフレーズが、色々な形に変奏され、繰り返されていきます。最後には「聖アントニウスのコラール」が現れ、壮大なコーダで曲を締めくくります。
編成は、各パート1名ずつでは21名、Option楽器無しでは15名から演奏が可能です。
TriangleはOtipnにしていますが、練習番号IからのGlockenspielを片手で演奏すれば、Jからその人がTriangleを叩けます。参考音源は、Option無しの15パートにTubaだけを加えて作成していますので、少人数時のサウンドがどんな感じか想像できるかと思います。
Option無しの編成は、FluteとSax以外の管楽器は各楽器1本ずつとしています。Fluteは2ndがPiccolo持ち替えです。低音楽器はBassClaを標準にしてBaritoneSaxとTubaをOptionにしていますが、最低でもこの3つのうちいずれか1本があれば、ほぼ音が揃うようにしています。
編成の偏っているバンドでは、足りないパートを同じ音域のほかの楽器で演奏することも可能です。
Pianoは必須です。多くの部分を片手で弾ける譜面にしていますが、両手で弾く部分は、2人で片手ずつを分担することも出来るようにしています。MarimbaはPianoとともに、音の薄い中間部の伴奏で重要な役割を果たします。他はそれほど難しくないので、中間部をカットして演奏するなら、Marimbaが上手な奏者が用意できなくても演奏可能です。
曲の中に起承転結もあるため、この作品単独でも演奏会のプログラムとして使えますが、関連作品として主題や第1変奏などを収録した小編成吹奏楽編曲もありますので、そちらと組み合わせて頂いても良いかと思います。
ブラームスの名曲を、少ない人数のバンドでも演奏できる作品としました。どうぞお楽しみください。
(松本道弘)
タイトル:「ハイドンの主題による変奏曲」より終曲
作曲:J. ブラームス
編曲:松本道弘
演奏時間::約3分45秒
グレード:3
【楽器編成】
Flute 1・Flute 2&Piccolo・Bb Clarinet 1/(2)・Bb Bass Clarinet・Eb Alto Saxophone 1/2・Bb Tenor Saxophone・(Eb Baritone Saxophone)・
Trumpet 1/(2)・Horn in F 1/(2)・Trombone 1/(2)・Euphonium・(Tuba)・Timpani・(Triangle)・Glockenspiel・Marimba・Piano
▼スコアサンプル
▼参考音源