「人々と文化のテーマ」(琉球音階)、「海と大地のテーマ」この二つのテーマを軸に以下の物語が進行していきます。
冒頭は久々に故郷の沖縄へ向かう道中、飛行機の窓から景色を眺めている場面です。だんだんと近づいていき、「海と大地のテーマ」が演奏されます。(リハーサル番号A〜)B〜は空港を出た後「人々と文化のテーマ」を用いて国際通りの人々の賑わいを表現しています。気持ちが高揚し子供のころによく歌った「てぃんさぐぬ花」(C〜)を口ずさみますが、かぶっていた麦わら帽子が風に飛ばされてしまい追いかけます。しかし、目に飛び込んできた沖縄の大自然に圧倒されてしまいました。(D〜)
(F〜)砂浜に寝転がると幼少期の記憶が蘇ってきます。よく一緒に海へ、虫取りへ遊びに行った祖父との思い出。中でも祖父から聞いた戦争の話は今でもはっきりと焼き付いています。(I〜)やがて平和を告げるトランペットが「海と大地のテーマ」を演奏します。平和であり続けるためにも祖父から聞いた話は伝え続けなければ、と改めて決心します。
(K〜)は、久々に会う友人から連絡があり、気持ちがだんだんと高揚していく様子を、(L〜)は、一人、二人…と同級生が集まっていく様子をフガートで表現しています。(M〜)「ハイサイおじさん」をオマージュした伴奏形の中で、早々に泡盛で酔っ払って大声で歌う同級生をトロンボーンが演じます。(133 小節目〜)
宴は盛り上がり高らかに「ハイサイおじさん」と「かぎやで風節」(150 小節目〜)が演奏された後、再び「人々と文化のテーマ」が再現されます。そのままコーダへ突入し、力強く曲を閉じます。(松尾賢志郎)
タイトル:交響詩「沖縄」
Symphonic poem "Okinawa"
作曲:松尾賢志郎
Kenshiro MATSUO
難易度:3.5
演奏時間:約8分00秒
レーベル:ティーダ出版
▼楽器編成
Piccolo/Flute 1,2/Oboe/Bassoon/E♭ Clarinet/B♭Clarinet 1,2,3/Bass Clarinet/Alto Saxophone 1,2/Tenor Saxophone/Baritone Saxophone/Trumpet 1,2,3/Horn 1,2,3,4/Trombone 1,2,3/Euphonium/Tuba/String Bass/Timpani/Suspended Cymbal/Snare Drum/Bass Drum/Crash Cymbals/WindChime/Glockenspiel/Tubular Bells
▼サンプルスコア
▼参考音源