曲は序奏、主題部、中間部、再現部、コーダの構成になっています。序奏では後に登場する幾つかの旋律の一部分が次々と 現れます。後の部分との繋がりを意識しながら演奏すれば、曲全体のイメージも掴みやすくなると思います。
練習番号Aからは主題部となります。Cnt.1,2に現れるメインテーマの旋律が、A.Hn.の軽快な伴奏の上を流れるように演奏されます。BからはCnt.3とFlghn.が副旋律を奏でます。メインテーマと似た雰囲気ですがこちらの方が細かい動きもあるので、それぞれ大人と子供の対話のようなイメージで演奏してもらえればと思います。CではFlghn.に第2テーマの旋律が登場します。1小節後にEuph.がその旋律の変形でFlghn.の旋律を追いかけていきます。
この後もフレーズ毎に様々な楽器が同じ動きをするので、お互いの旋律の組み合わせや響きを意識しながら演奏すると良いでしょう。
Dでメインテーマに戻り、一度クライマックスに達した後、Fから中間部が始まります。ここではTubaとTbn.が伴奏を担当していますが、それぞれの音が1つの楽器で分散和音を奏でているようなイメージで演奏すると良いと思います。
Gでは序奏で登場した旋律がCnt.とFlghn.に現れます。この部分では半音の変化を伴う和声進行が多めに出てきますので、伴奏部分の微妙な音程の変化を意識しながら演奏してみてください。Hの部分からはメインの旋律以外にもいくつかの旋律的な動きがあるので、あまりそれぞれが主張し過ぎないようにメインの旋律を聞きながらバランスを取ってください。
Jからは再現部となり、Nまでは主題部と同じ展開で進みます。Nからコーダとなり、高音部の楽器が中間部の、低音部の楽器が主題部のメインテーマ(あるいはその変奏)を演奏し、Tbn.1,2とEuph.には主題部の第2テーマが現れます。ラストは主題部のメインテーマの頭部分がファンファーレのように鳴り響き、華やかなクライマックスで曲は終結します。
タイトル:夢の街の祝祭
作 曲:富士原裕章
演奏時間:約7分20秒
難 易 度:3
【楽器編成】
E♭Cornet /B♭Cornet 1,2,3 / Flugelhorn / Alto Horn 1,2,3 / Baritone /Trombone 1,2,3 / Euphonium / Tuba / Timpani / Crash Cymbals / Bass Drum / Snare Drum / Suspended Cymbals / Glockenspiel / Xylophone
▼スコアサンプル
▼参考音源