この曲は、パガニーニの「カプリース第24番・主題と変奏」の主題をもとに、ラフマニノフが24の変奏の形式で書いた曲です。特に第18変奏は有名で、いくつかの映画でも映画音楽として使われた美しい曲です。
今回はこの中から、序奏−第1変奏−主題、第5変奏、第10変奏、第13変奏、第14変奏、第16変奏、第17変奏、第18変奏、第20変奏、第24変奏を抜粋して、中編成の吹奏楽に編曲しました。
原曲はピアノ協奏曲のような形式で書かれていますが、この編曲でのピアノは、打ち込みや簡単な
メロディーの音型だけにとどめて、ブルグミュラー程度が弾ける奏者で演奏可能なレベルにしています。
ダブルリードはOptionです。管楽器全体ではOptionを除くと17パートで、Option楽器の分は影譜をこまめに入れてあります。ただ、木管楽器は影譜も吹くと休みが殆ど無くなるパートもあり、人数がギリギリではない方が良いと思います。打楽器は、Timpani含めて6名必要ですが、音量の大きいところの鍵盤打楽器を省略するなどで、もう少し人数を減らせます。
全体としては、難易度を上げないようにしつつ、聴き映えがするように変奏を選んでおり、変化に
富んだ作品になりました。変奏単位でのカットもしやすく、コンクールの自由曲としても使いやすくなっています。(松本道弘)
タイトル:「パガニーニの主題による狂詩曲」より
Rhapsody on a Theme of Paganini
作曲:ラフマニノフ
S.Rachmaninoff
編曲:松本道弘
Michihiro Matsumoto
難易度:3.5
演奏時間:約9分10秒
Tp最高音:五線外B
レーベル:ティーダ出版
▼楽器編成
Piccolo/Flute 1,2/(Oboe)/(Bassoon)/Eb Clarinet/B♭Clarinet 1,2,(3)/Bass Clarinet/Soprano Saxophone/Alto Saxophone1,2/Tenor Saxophone/(Baritone Saxophone)/Trumpet 1,2,(3)/Horn 1,2,(3)/Trombone 1,2,(3)/Euphonium/Tuba/(String Bass)/Timpani/Bass Drum/Crash Cymbal/Snare Drum/Triangle/Suspended Cymbal/Glockenspiel/Vibraphone
Xylophone/(Chime)/Marimba/Piano
▼サンプルスコア
▼参考音源