▼スコアサンプル
▼参考音源
収録:
日本の大学撰 第8集-相愛大学が奏でるコンクール自由曲集〈サウンド・グラデーション〉(大前哲)
演奏:相愛ウィンドオーケストラ
指揮:若林義人
<サウンド・グラデーション>は、そのタイトル通り「響きの濃淡」を意味する。極めて多彩な音色変化を持つ管楽器アンサンブルの音響を対比、融合させることによって豊潤な響きの濃淡を描き、流麗で彫りの深い音像を表出したいと思った。
--- 風や陽の光を肌で感じるように、音もまた人間の表層を通して滲み入るものである。この作品が目指すものは主張する音楽ではなく、聴き手の心象に触れ、自由なイメージの広がりを手助けすることにある。---
作品が作曲者から演奏者に託された時点で、作品は演奏者のものになると考えられる。演奏者は譜面を読み取り再構築することで作品を蘇らせ音楽に新たな息吹を与える。つまり、演奏家も作曲家も同じ時空に立つ創造者であると言える。
現代語法で書かれたこの作品に初めて接する演奏者は未だ見ぬ世界に出会うことになる。演奏にあたっては、高度な演奏技術が要求されることは当然のことであるが、音楽の全体像を読み取るという読譜能力の高さが極めて重要であると考える。(作曲者によるライナーノートより抜粋)
==作曲者プロフィール==
大前 哲 / SATOSHI OHMAE
大阪学芸(現教育)大学卒業後、関西を中心とした作曲活動を行う。「日独現代音楽の夕」(69〜75)、「現代の波-現代音楽祭」(78〜84)、「ダブルトーク=大前哲 作品リサイタル」(82)、「コタ現代音楽シリーズ」(88〜92)、「神戸・音楽の展覧会」(92〜98)等を主催、企画制作。 CD「イン・ザ・メモリーズ=大前哲 室内楽曲集」(98)リリース。2000年以降は海外での作品公開に向け、ヨーロッパ、アメリカ等で各種の現代音楽演奏会および音楽祭に出品する他、数多くの国際作曲賞を受賞。楽譜出版、CD収録等多数。作品総数197曲。元相愛大学音楽学部教授。
タイトル:サウンド・グラデーションーウインド・オーケストラのための-
作曲:大前哲
グレード:5
演奏時間:約7分40秒
Tp最高音:五線外A♭
レーベル:ティーダ出版
▼楽器編成
Piccolo / Flute 1, 2 / Oboe 1, 2 / English horn / E♭Clarinet / B♭Clarinet 1, 2, 3 / Bass Clarinet / Soprano Saxophone / Alto Saxophone / Tenor Saxophone / Baritone Saxophone / Bass Saxophone / Bassoon 1, 2 / Contrabassoon / Trumpet 1, 2, 3 / Horn 1,2,3,4 / Trombones 1, 2 / Bass Trombone / Euphonium / Tuba / Harp / 5 Timpani /
2 Suspended Cymbals (middle, large) / Xylophone (3 1/2 oct.) / Vibraphone (f ~ f = 3 oct.) /2 Wood-Block (small, middle) / 2 Tam-Tam (middle = ca. 32", large = ca. 36") / 2 Snare-Drum (small, middle)