〈楽曲解説〉
この曲は、シェイクスピアの戯曲「ヴェニスの商人」の一場面をイメージしてつくりました。
有名なクライマックス「借金のカタに肉1ポンドを切り取る裁判」で、ベルモントの貴婦人ポーシャが判官に変装し、鮮やかな(でもちょっとズルい)裁きを下した後、最終場面の月が輝く穏やかな夏の夜のシーンです。
楽師たちが庭に出て木立の間から妙なる楽の音を聴かせます。ポーシャが小間使いネリッサとともにそこを通りかかり、家を振り返りながら言う言葉
「…広間で燃えているあのちいさなろうそくの光がなんと遠くまでてらすことか!それと同じ、良い行いは汚れた世の中を照らすのね」
からタイトルをつけました。新約聖書「マタイによる福音書」を踏まえて書かれたと思われるこの科白は、登場する何組もの恋人・夫婦が愛を確かめ合う楽しく華やかな大団円にむかう前の清々しい気分を表現しています。
(山口哲人)
タイトル:ちいさなろうそくが、せかいをてらす
作曲:山口哲人
演奏時間:約4分30秒
難 易 度:2
Tp最高音:五線外A
レーベル:ティーダ出版
楽器編成
Part1:Flute or Oboe or B♭Clarinet
Part2:Flute or Oboe or B♭Clarinet or Soprano Saxophone
Part3:B♭Clarinet or Alto Clarinet or Alto Saxophone or Trumpet
Part4:Bassoon or Bass Clarinet or Baritone Saxophone or Euphonium
Part5:Alto Clarinet or Alto Saxophone or Tenor Saxophone or Horn
Part6:Bass Clarinet or Tenor Saxophone or Trombone or Euphonium
Part7:Bass Clarinet or Baritone Saxophone or Tuba
Part8:Percussion(Metallophone or Glockenspiel / Suspended Cymbal / Tambourine / Triangle)
▼スコアサンプル